タイでは2018年に医療用大麻の診療が許可され、以降国をあげて医療大麻発展に取り組んでいます。それと同時に薬局では療養用CBD製品なども販売され、バンコクのクリニックでは国内外の多くの患者が募っているそうです。今回はタイの医療大麻事情について調査してみました。

タイの医療大麻事情
2018年以降、タイでは医療大麻の使用が許可されて、一気に市場が広がっています。医療大麻とはその名の通り、病院で処方を受けて大麻由来の製品や薬を用いた治療をおこなうことです。CBDオイルだけでなく、THCが含有されている製品やエディブル製品も多く、特に大麻由来のお茶は人気が高いんだそうです!
タイでは医療大麻が解禁したにもかかわらず、専門医師の不足が原因で、時間や場所、診察人数などが限られた診療しかおこなわれていませんでした。それが今年に入り、バンコクで国内最大規模となる医療大麻クリニックがオープンしたことで、常時治療を受けられるようになったのです。クリニックでは1日200~300人以上の診療がおこなわれているとのこと。以前お伝えした韓国の医療大麻事情では、数ヶ月のプロジェクトで300件以下の治療件数だったことに比べ、タイの大麻クリニックの診療数が多いことに驚かされますね。若者~お年寄りまでさまざまな世代が診療を希望し、睡眠、不安障害、関節痛、苦痛治療などさまざまな効果が期待されています。
タイ医療大麻クリニックの新しい取り組みとは?

実はこうしたタイの医療大麻の発展には、国の副首相が大きく関わっており、自ら進んでプロジェクトに取り組んでいるんです。上記でご紹介したバンコクのクリニックももちろん副首相が開院したもので、さらに新しいプロジェクトの一環で、クリニック専用の予約アプリも導入されました。これにより、さらに広範囲の患者が安心して受診可能となったのです。
また、副首相の取り組みはこれだけではありません。実は今後、さらなる大麻発展のために、自宅で栽培したヘンプを国が買い取る政策を進めているのです。この政策は、1家族につき6株までのヘンプの栽培を可能とし、全部で13,350ドルの支払いをするとのこと。タイの平均月収は約8,200ドルと言われており、これはかなりの高額ですよね。ただし、医療大麻に利用する高品質な大麻のみを購入する規定が定められるそうで、土壌環境などが大きく影響してくるヘンプは規定範囲の栽培には高度な技術が必要されているそうです。
でも、アメリカでは大手企業が小さなヘンプ農園買収し、市場を独占しようとする政治的動きも問題となっており、各家庭で栽培・販売可能なタイの取り組みは先進的とも言えますよね。今後はヘンプの栽培に関連付いたビジネスまで登場することが見込まれ、タイの経済を大きく動かす要因となることが予想されています。
日本人も受けられる?バンコクの大麻クリニックと処方とは?

バンコクの大麻クリニックは、専用の予約アプリから登録すると外国人観光客でも診療がうけられ、処方箋をもらえるのだそうです。タイではCBDだけでなく、THCや加熱する前の麻の成分であるCBDaなどが含有されたさまざまな製品が販売されているのだとか。お茶を日常的に飲む文化のあるタイでは、もちろんCBDが含有されたタイティーなども購入が可能。吸引系やスキンケア系も充実しているんだそうです。
すでにアメリカやヨーロッパからも大麻クリニックを目的とした観光客が訪れており(現在はコロナの影響で減少しています)、国の経済効果にも大きく貢献しています。日本人観光客ももちろん診察可能ですが、日本ではTHC含有の製品はもちろんのこと、ヘンプの花や葉を利用した製品は持ち込みが禁止されていますので、充分にご注意くださいね。
最後に
今回はタイの医療大麻事情について詳しくお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?確実に大麻先進国への道を歩みはじめているタイ。日本の認識や遅れが今後どのように影響してくるのかにも注目ですね。